国民年金って何?

制度

【国民年金とは?】誰でもわかる仕組みと大切なポイント

日本に住む20歳から60歳までのほとんどの人が加入する国民年金は、将来の生活を支える大切な制度です。老後の年金だけでなく、病気やけがで働けなくなったときや、家族が亡くなったときにも支えになる仕組みです。この記事では、国民年金の基本的な仕組みや保険料、もらえる年金の種類、困ったときの対処法などをわかりやすく説明します。

◆ 国民年金ってなに?

国民年金は「基礎年金」とも呼ばれ、日本の年金制度の土台です。日本に住む20歳以上60歳未満の人は、基本的に全員加入が義務付けられています。将来の老後資金となる「老齢基礎年金」や、障害が残った場合の「障害基礎年金」、家族が亡くなった場合の「遺族基礎年金」がもらえます。年金はみんなで支え合う仕組みで、現役世代が保険料を払うことで高齢者を支えています。

◆ だれが加入するの?

国民年金の加入者は3つのグループに分かれます。

・【第1号被保険者】自営業やフリーランス、学生、無職の人

・【第2号被保険者】会社員や公務員(厚生年金に加入)

・【第3号被保険者】第2号被保険者の配偶者(主に専業主婦など)

会社員や公務員の人は、厚生年金に入ることで国民年金もカバーされています。自営業や学生の人は自分で国民年金の保険料を払います。

◆ 保険料はいくら?どうやって払うの?

2025年度の国民年金保険料は月額16,980円です。これは全国一律の金額で、毎年見直されることがあります。第1号被保険者は自分で払いますが、第2号被保険者は給料から天引きされています。第3号被保険者は保険料を払う必要はありません。支払い方法は、口座振替やクレジットカード、納付書払い、スマホ決済などさまざまです。

◆ 保険料が払えないときはどうする?

支払いが難しいときのために、免除や猶予制度があります。

・【全額免除】所得が一定以下の人は保険料が全額免除されることがあります。

・【一部免除】収入に応じて一部の保険料が免除されます。

・【納付猶予】一時的に支払いを猶予してもらう制度。

・【学生納付特例】学生は申請すれば卒業まで保険料の納付を猶予されます。

これらは申請が必要で、申請しないと未納扱いになってしまいます。免除や猶予中も将来年金をもらうための期間として計算されますが、満額ではなく減額されることもあります。

◆ いつ年金がもらえる?もらえる条件は?

原則として65歳から年金がもらえます。受給資格は、保険料を10年以上納めていることが必要です。以前は25年以上でしたが、2017年から10年に短縮されました。早く受け取りたい場合は60歳から繰上げ受給も可能ですが、金額は減ります。逆に75歳まで繰下げると受給額が増えます。

◆ いくらもらえるの?

満額の老齢基礎年金は年間約81万円(月約6.7万円)です。40年間フルで保険料を払った場合の金額で、納付期間が短いと比例して減ります。国民年金だけでは生活費が不足する場合が多く、厚生年金や個人の資産形成と組み合わせることが重要です。

◆ 年金だけで生活は大丈夫?

多くの人にとって国民年金だけで十分な生活は難しいです。そのため、会社員の方は厚生年金が上乗せされ、さらにiDeCoやNISAを使った資産形成も推奨されています。早くから計画的に準備することが安心につながります。

◆ 未納や滞納は避けよう

保険料を払わないと、将来年金をもらえなくなることがあります。強制徴収や差押えになる場合もあり、注意が必要です。もし払えない場合は、必ず免除や猶予の申請をしましょう。

◆ まとめ

国民年金は、将来の生活を支える基本の制度です。支払い義務があり、困ったときの制度もあります。しっかり理解して、将来の安心につなげましょう。疑問があれば市区町村の窓口や日本年金機構のサイトで確認を。

📎 参考リンク:

・日本年金機構「国民年金」
https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/index.html

・厚生労働省「公的年金制度」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148146.html

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